SES020 天才教育『黄金の法』講座 第4章② 自力思想と他力思想

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

 🙂 神々の集う国・日本の使命

・今日は、第4章の日本の歴史の2回目です。

・『黄金の法』の第4章は、日本の歴史が説かれています。
・『黄金の法』で説かれている日本の歴史は次の二つの時代です。

① 古代
・日本をつくった古代の神様の話が説かれています。

・要するに、「日本は神様が創った神様中心の国」ということです。

② 飛鳥時代~鎌倉時代
・そのあと、聖徳太子の時代から鎌倉仏教の話が説かれています。

・これを中国や西洋の歴史と比べると面白いことがわかります。
・第2章の西洋の歴史では、500年~1500年の話がほとんど出てきていません。
・第3章の東洋の歴史でも、500年~1300年の話はでてきません。

・それに対して、「日本の歴史に関しては600年~1300年くらいの歴史を中心に説かれている」ということになります。

・この対比は、神の世界計画を考えるうえで面白いものだと思います。

・今回は、「神様中心の考え方」という話をします。
(概要は、前の『黄金の法』講座でも紹介したことがあると思います。)

・次回は、「日本の歴史にどのような種がまかれたのか」というお話をします。

 🙂 弁証法的発展

・世界の歴史は弁証法的発展によって発展します。

日本の宗教に見られる弁証法的発展

・『黄金の法』の第4章では、次の三つの弁証法的発展が説かれています。

① 仏教と神道
・第一に、聖徳太子の政治が詳しく説かれています。

・聖徳太子は、神性政治が敷かれている日本に仏教思想を取り入れた方です。

② 平安仏教の弁証法
・聖徳太子の時代に続き、天台の「一条思想」と、法相宗の「三条思想」の対立について説かれています。

③ 鎌倉仏教の弁証法
・さらに、鎌倉仏教では自力論の日蓮と他力論の親鸞について説かれています。

自力思想と他力思想

・これらを概観してわかることは、日本の宗教の歴史は「自力思想と他力思想の対立(あるいは統合)が中心であった」ということです。
・そして、これは、日本の宗教だけではなく、世界の宗教の根本的な問題です。
(参考『心の挑戦』

・自力思想と他力思想を、私たちの人生に置きなおすと、「信じる力」と「自助努力の精神」ということになります。

・世の中には「信じる力」が強い人と「自助努力の精神」が強い人がいます。

・「信じる力」が強いと他力型になり、「自助努力の精神」が足りなくなります。

・「自助努力の精神」が強いと「信じる力」が弱くなり、自我力になります。

「信じる力」と「自助努力の精神」を弁証法的に発展させることが、人間完成の道です。

 

SES019 天才教育『黄金の法』講座 第4章① 世界史における日本の使命

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

 🙂 神々の集う国・日本の使命

・今日のテーマは、「第4章 世界史における日本の使命」です。

・『黄金の法』の第4章は、日本の歴史が説かれています。
・『黄金の法』で説かれている日本の歴史は次の二つの時代です。

① 古代
・日本をつくった古代の神様の話が説かれています。

・要するに、「日本は神様が創った神様中心の国」ということです。

② 飛鳥時代~鎌倉時代
・そのあと、聖徳太子の時代から鎌倉仏教の話が説かれています。

・これを中国や西洋の歴史と比べると面白いことがわかります。
・第2章の西洋の歴史では、500年~1500年の話がほとんど出てきていません。
・第3章の東洋の歴史でも、500年~1300年の話はでてきません。

・それに対して、「日本の歴史に関しては600年~1300年くらいの歴史を中心に説かれている」ということになります。

・この対比は、神の世界計画を考えるうえで面白いものだと思います。

・今回は、「神様中心の考え方」という話をします。
(概要は、前の『黄金の法』講座でも紹介したことがあると思います。)

 🙂 神様が創られた国

日本の国は、神様によってつくられた国です。

『黄金の法』には、次のように説かれています。

神代の時代は、天上界からの神示を受けて、次期政権担当者が選ばれたのです。しかも、国王の地位も終身制ではなく、その人の心に邪心や欲心が出てきた場合には、天上界からの神示が下って交代させられました。祭政一致とよく言いますが、当時は霊能者の数も多く、また、人々から大変な尊敬を受けていたのです。普通は、最高の霊能者が統治者となり、神示を仰ぎつつ、国政を取り仕切っておりました。(p200)

・神様がつくられた国の使命は、ユートピア建設のモデルをつくることだと思います
・そして、今、ユートピア建設を目指された主エル・カンターレが御降臨されています。

・したがって、これまでの日本の歴史は、主がお仕事をするための「種まきの時間」であったということも言えると思います。
・つまり、「『黄金の法』には、エル・カンターレ文明の種が説かれている」という読み方もできるということです。)

・次回は、「日本の歴史にどのような種がまかれたのか」というお話をします。

SES018 天才教育『黄金の法』講座 第3章⑥ 中国の思想と「一即多」の世界

🙂 『黄金の法』の第3章の要点

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・今回も引き続き第3章を学びます。
・第3章の中心テーマは以下の通りです。

① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。

② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。

③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。

④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。

⑤ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。

・今回は、4番目と5番目の中国の思想について考えます。

 🙂 中国の思想と「一即多」の世界

進歩と調和の世界

人間の幸福は進歩と調和から成り立っています。

・進歩は、多様性(「自由主義」)から生まれます。
・「自由」が行き過ぎると、悪が大きくなります。
(悪は自由と自由の相克で生まれます。)

・調和は、「一」なる方向性の秩序から生まれます。
・秩序を重視しすぎると、全体主義になります。

・自由と秩序のバランスを考えることが人間の幸福を考えるための大切な視点です。

人生修行における中国の意味

・中国は広い国です。
・人口の多い国です。
・多様性が生まれます。

・中国の多様性は、発展の切磋琢磨の土壌を生みます。
(多くの人々は、戦国時代や三国志の時代に中国に生まれ魂修行をしていると思います。)

儒教の教えの弁証法的発展

中国の代表的な思想は儒教です。

・儒教は、九次元の世界から降ろされている普遍性の高い教えの一つです。
(ただし、後で示すように「老荘思想」という対立の思想がありますので、完全な普遍の教えではありません。)

・儒教の教えの流れを引いたのが朱子です。
・「理一分殊」という「一」と「多」の世界をあらわす思想を説きました。

・朱子学と対立したのがしたのが、陸象山で「心即理」という「一即多」の思想を説きました。
(ここで弁証法的な発展が起きています。)

・陸象山の思想は、王陽明に「陽明学」として引き継がれ、実践的な学問になりました。

・陽明学は、日本に引き継がれ明治維新の力になりました。

発展を生む諸子百家の思想

・『黄金の法』で儒教とともに説かれているのが、諸子百家の思想です。

・諸子百家の思想は、多様性を生み発展の本になっています。

・諸子百家の思想のなかでも重要だと思われるのが、老荘思想です。
・老荘思想は、儒教に対立する思想で、中国の発展のもととなっています。

幸福の科学でも、大川隆法総裁先生の長男として荘子様の魂の兄弟が生まれられています。
(レプタリアンとともに、過去世に普遍的な教えを学んできたお坊さん系との対立を生む要素としての使命があるような気がします。)

 

SES017 天才教育『黄金の法』講座 第3章⑤ 六波羅蜜多の実践

 🙂 『黄金の法』の第3章の要点

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・今回も引き続き第3章を学びます。
・第3章の中心テーマは以下の通りです。

① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。

② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。

③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。

④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。

⑤ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。

・今回は、3番目の「六波羅蜜多」について考えます。

 🙂 「六波羅蜜多」の実践

・私が考える「六波羅蜜多」の実践は以下の通りです。

布施波羅蜜多

・布施波羅蜜多に関しては、仏教より、幸福の科学の「与える愛の教え」の方が深い感じがします。

・「与える愛」の最大の要諦は、「神の愛を感じること」です。

・人間は、愛を欲しがる生き物です。
・神の愛を感じないと、どうしても「奪う愛」になります。

・布施波羅蜜多は、「仏の愛を感じる」ために、布施の修行を勧めている教えです。
(「愛がこんこんと湧き出てくる感じ」と、「神の愛を感じる」ことは、同じようなことです。)

持戒波羅蜜多

・天上界からインスピレーションをもらうには、この世的な波動から離れる必要があります。

・そのためには、欲を慎むことが必要です。

・幸福の科学においては、「信仰生活」「四正道の実践」が最大の戒になると思います。

せん提波羅蜜多

・これは菩薩の境地そのもののような気がします。

・凡人、特に現代人は、結果主義になって、理由もなく焦っているような気がします。

・「ほんとうの幸福とは何か」ということがわかれば、忍辱の心は出てくると思います。

精進波羅蜜多

・実践論としては、やはり、これがメインにくるような気がします。
・前回お話をした「努力論」のところです。

禅定波羅蜜多

・これは、まだよくわかりません。
・個人的には、インスピレーションのもらい方がありますが、それが、どの程度のレベルなのかはよくわかりません。

般若波羅蜜多

・天才教育の目指すところです。

 

SES016 天才教育『黄金の法』講座 第3章④ 悟りを得る

 🙂 『黄金の法』の第3章の要点

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・前回から、第3章を学んでいます。
・第3章の中心テーマは以下の通りです。

① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。

② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。

③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。

④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。

⑤ 老荘思想
・宏洋さんの件があって、荘子の思想をどのように考えるかは、ユートピア建設にとっても大きな問題だと思います。

⑥ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。

・今回は、2番目の「縁起の理法」について考えます。

 🙂 努力論としての「縁起の理法」

縁起の理法の三つの観点

・「縁起の理法」は、次の三つの観点から考えることができます。

① 努力論、幸福論
・「努力をすれば幸福になる」という人間から見た観点です。

② 空間論
・重々無尽の空間論から見た「縁起の理法」です。

③ 宇宙を貫く理法
・①の時間論、②の空間論をあわせた、「宇宙を貫く理法」としての縁起の理法です。

・今回は、3番目の「宇宙を貫く理法」としての「縁起の理法」を考えます。

宇宙を貫く理法としての縁起の理法

・「宇宙を貫く理法」としての「縁起の理法」を見抜くことがでれば、神様の世界に入ることができます。
・その理由は三つあります。

① 神様の創られた世界の秘密を知る
「信仰を深めるために」では、次のように説かれています。

「宇宙のなかに、魂の親からの系統樹があって、エネルギーが、いろいろとつながっているのだ。網の目のようにできているのだ。『インドラの網』というか、宝の網の目のように、いろいろな魂が全宇宙でつながっているのだ」というところまで分かったら、要するに、神様の仲間入りなのです。

(宇宙の次元構造を、生きた次元構造として理解できれば神様の仲間入りです。そのポイントは、生命の大樹の理解と弁証法的発展の理解だと思います。)

② 智慧を得る
『心の挑戦』では、次のように説かれています。

もともと魂のなかには、神的なものがあるけれども、宇宙の理法を見抜いて、その理法に沿って最高の生き方をしたならば、最高の霊格を持った存在となることができるーこれが仏教の思想なのです。(p42)

・「智慧を得る」とは「縁起の理法」を見抜くということです。

③ 悟り
『悟りの挑戦下』では、次のように説かれています。

前章の「無我とは何か」、「空と縁起」は、それぞれ難しい内容を含んでいると思いますが、一回読んでスパッとわかるなら、それはもう悟りを開いたということであって、わからないからこそ勉強と精進が必要になるのです。(p174)

・「縁起の理法」は、単なる努力論ではなく、禅定によって得られる智慧(=修慧)でもあると思います。
・修慧に関しては、『沈黙の仏陀』で、次のように説かれています。

その日学習したこと、説法で聞いたこと、あるいは真理の書籍で読んだことについて、繰り返し繰り返し、いつも学びを深め、それについて深く考えていきます。その深く考える習慣を、禅定の状態、あるいはリラックスした瞑想状態でずっと続けていき、そうした習慣を築いていくと、その実践のなかに智慧が習慣性までに高められてくるのです。-これを修慧というのです。(p169)

SES015 天才教育『黄金の法』講座 第3章③ 天才教育としての努力論

 🙂 『黄金の法』の第3章の要点

・この記事は、シリーズSES「『黄金の法』深読講座」の記事です。

・前回から、第3章を学んでいます。
・第3章の中心テーマは以下の通りです。

① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。

② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。

③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。

④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。

⑤ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。

・今回は、2番目の「縁起の理法」について考えます。

 🙂 努力論としての「縁起の理法」

縁起の理法の三つの観点

・「縁起の理法」は、次の三つの観点から考えることができます。

① 努力論、幸福論
・「努力をすれば幸福になる」という人間から見た観点です。

② 空間論
・重々無尽の空間論から見た「縁起の理法」です。

③ 宇宙を貫く理法
・①の時間論、②の空間論をあわせた、「宇宙を貫く理法」としての縁起の理法です。

・今回は、1番目の「努力論、幸福論としての縁起の理法」を考えます。

天才教育としての努力論

・天才教育としての努力論としては、次の、三つのことをお話しておきたいと思います。

① 努力即幸福
・「努力がよろこびである境地を目指す」ということです。
・天才の考え方の一つは、「幸福はプロセスである」という考え方です。

・愛を与えるにせよ、勉強するにせよ、反省するにせよ、お祈りをするにせよ、それは幸福の手段ではなく、幸福そのものだということです。

② 努力論の読み方
・努力論としては、『真のエリートを目指して』第1章「信仰と天才」や、『鋼鉄の法』第2章「原因と結果の法則」がおすすめです。

・大切なのは、こうした教えを読むときにワクワク感があるかどうかだと思います。
(努力即幸福です。)

③ 努力論のポイント
・努力論のポイントは、順境の時逆境の時の過ごし方です。
・学び(努力)にワクワク感があれば、順境の時に慢心することもなく、逆境の時も喜びをもって努力できます。

・この状態をつくれれば「努力の天才」になれます。

SES014 天才教育『黄金の法』講座 第3章② 空と救済

 🙂 『黄金の法』の第3章の要点

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・前回から、第3章を学んでいます。
・第3章の中心テーマは以下の通りです。

① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。

② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。

③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。

④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。

⑤ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。

・今回は、1番目の「救済としての空の思想」について考えます。

 🙂 救済としての空の思想

・当サイトでは、来年より「救済」をメインテーマの一つにしたいと考えています。

・仏教的には、「救済」のための中心的な考え方は「空」です。
・なぜかというと、「空」の思想を理解すれば、執着から脱することができるからです。

「空」の思想を理解するポイント

・「空」の思想を理解するポイントは以下の通りです。

① この世は仮の世界
・この世は仮の世界であり、あの世が実在の世界です。

『黄金の法』では、次のように説かれています。

人間には、生れて来る前にそこにおり、死して、またそこに還る永遠の実相、実在世界があり、この世は仮の世にすぎないのだ。実在の世界が、根元の仏の創造意志によって現出したように、この三次元世界も、実在の世界の投影にすぎず、人間は影絵の世界に住んでいるようなものである。(p145)

② 私たちが見ているこの世の存在は幻である
・上の『黄金の法』のお言葉にある通り、この世の世界は、影絵の世界のようなものです。
・『慈悲の時代』では、次のように説かれています。

「この世には何も存在しない」。そう聞くと、あなたがたは非常に奇妙に感じるかもしれません。しかし、これは真実です。この世には何も存在しません。本当に何もないのです。あなたがたは「幻」を見ているにすぎません。(p21)

・この世が幻だとわかれば、執着を断つことができます。

③ 「空」を見抜くと、神の光が見えてくる
・この世が「幻」であることだけを悟るとニヒリズムの世界に入ってしまいます。

・しかし、「幻」を見抜くと、そこに見えてくるのは「神の光」なのです。
・つまり、最高の幸福が見えてくるのです。

私が感じていること

・私は、今、かなりこの世的な執着がとれて、この世が幻だということも感じとれるようになってきました。

・そのステップは、以下の通りです。

① 「心の揺れ」を見つめる
・私は、退職をして、人との関りが減り、人の評価を気にすることが少なくなりました。

・すると、たまに、「人の評価で心が揺れている自分」を(敏感に)感じるようになりました。

・その時に、心を見つめると、「こんなささいなことで心が揺れているのか」とあきれる思いが出てきます。

② すべてはささいなことである
・ここで、よくよく考えてみると、「ささいなことで心が揺れている」のではなく、「すべてがささいなことである」ということに気づきます。

(たとえば、はじめに、この世で起きている「大きな事象(たとえば台風19号の被害に遭われた方)のことを考えます。)
(次に、それよりも大きな地球規模の歴史的な出来事を思い浮かべます。)
(さらに、何憶年の宇宙のできごとにおもいをはせます。)
(そして、最後に主の御降臨の奇跡と実在界のことを考えます。)
(すると、自分のみの周りに起きていることがいかにささいなことかがわかります。)

③ 真理に生きる決意をする
・主の御降臨の奇跡を感じとったら、真理に生きる決意をして、真理の実践を考えます。
(これは、基本、毎日しています。)

④ 真理の学習をしたり、歴史小説を読む、夢を見る
・①~③の生活を繰り返していると、経典を読んだり、小説を読んだりしている時や、夢から覚めたときに、主のお言葉が実感として感じとれるようなときがやってきます。
(たとえば、夢から覚めて、「この世が夢の世界で、あの世が実在である」と感じたりします。)

⑤ 執着がとれると光が入る
・この世が幻に見え、執着がとれると、心に光が入ります。
・光が入ると、幸福を感じ、「空」とか「無我」とかいった教えを実感として感じることができるようになります。

 

 

SES013 天才教育『黄金の法』講座 第3章① 救済における仏教思想の重要性

 🙂 仏教思想の重要性

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・今回からは、「『黄金の法』の第3章の深読を試みたいと思います。
・『黄金の法』の第3章の要点は、仏教思想と中国の思想です。

私が感じること

・仏教思想の学びに関しては、近頃強く感じることがありますので、はじめにその話をします。

・結論を先に言うと、「幸福の科学の職員、リーダーは『発展の法』を中心にユートピア建設を進めようとしている感じがしますが、危機の時代を迎えた今、世界を救済する決め手は仏教思想にある」ということです。

・その根拠は、以下の三つです。

① 天変地異などの弱者が増える事実が起きている
・「救世運動が進んでいない今、実際に、弱者を救済する必要がある」ということです。

② 主の発展に対するお言葉
・主は『幸福の科学の基本教義とは何か』のなかで、「私も、発展が当会の基本的な考え方だとは、全然、思っていません。」と説かれています。
(この仏言は、弟子の方からの「『発展の法』の重要性について説いて欲しい」という質問を受けての答えで、主の真意は、「(弟子が発展に傾いているので、)「私は違うかたちでこたえさせていただきました。」というものです。)

③ 幸福の科学の教えの中心は仏教である
・幸福の科学の教えの中心は仏教です。
・行動の原理を入れても、八割は仏陀の教えとヘルメスの教えです。

未来型人間は仏教からヘルメスへ

・私自身の最近の体験で、執着をとることの幸福感をすごく感じています。
・やはり、光を入れてほんとうに発展するにも、「執着をとることが大切である」と思います。

・というわけで、人々を救済するにも、この危機の時代に発展するにも執着をとるための仏教思想を知っておくことが大切かと思います。
(正確に表現すると、仏教思想と信仰心を循環によって深めていくことにより、救済ができると考えています。)

・発展をするにも仏陀からヘルメスへの順序が大切です。
(発展の教えを先に持っていくと、どうしても欲がでてきます。)
(実践論的には、その方が反省点がでてよいのですが、「(リーダーに信仰心が足りないという)反省ができない」という事実が天変地異を起こしている以上、今は反省の時だと思います。)

 🙂 『黄金の法』の第3章の要点

・というわけで、このサイトでは、実際の救済を念頭において、仏教思想、中国の思想を考えていきたいと思います。

・その要点は、次の通りです。

① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。

② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。

③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。

④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。

⑤ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。

SES012 天才教育『黄金の法』講座 第2章③ 「ヘーゲルとカントの違い・如来の教訓」

 🙂 近代の思想の問題点

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・前回、「『黄金の法』の第2章をよくよく読むと、しっかりと説かれているのは、① ギリシャ哲学、② 古代ローマ帝国、③ 近代の思想の三点だけです。」というお話をしました。

・今回は、「近代思想」のお話をします。

・結論的な話を先にすると、現代社会の最大の問題点は、唯物思想が社会の中心にきたことです。
・その原因は、近代思想にあります。

・唯物思想をもたらした近代思想には、次の二つの種類があります。

① 唯物的な思想
・一つは、マルクスやダーウィンのような、神の存在を否定する唯物的思想です。
・マルクスやダーウィンは、死後、地獄界の深いところに堕ちています。

② 啓蒙思想
・もう一つは、啓蒙思想です。
(代表的なのはルソーです。)
・啓蒙思想を遺した人間は(神様の存在は信じているので)、死後、天上界(菩薩界や如来界)に還っています。
・しかし、主からは、厳しい評価をされている部分もあります。
(「マイナスの影響も大きい」ということです。)」

 🙂 ヘーゲルとカントの違い

・唯物思想がいけないことはわかりますが、神を信じる啓蒙思想家たちが、なぜ、主より厳しい評価をうけることになっているのでしょうか
(これは、私たち弟子にとっても非常に参考になる論点です。)

・それを、ヘーゲルとカントの違いで説明したいと思います。

大学シリーズの『法哲学入門』で、主は、次のように説かれています。

(ヘーゲルは)神の世界の掟、すなわち、「宗教の実定法」と言うべきものを、哲学として表そうとした方なのではないかと思われます。要するに、「神のお考えを言葉にしたらどうなるか」ということを試みる一生を送ったかたなのではないでしょうか。
そういう意味で、この人は、宗教的に「智天使」とも言われる分類に入る方であり、「神の衣の裾はかっちりと握っていた」と思われるようなところがあります。

このヘーゲルに先立つ哲学者としてはもちろん、カントという人もいます。
結局、「カントは、『神学』のところを、全部「哲学」に置き換えてしまい、『神』にあたるものを、『理性』に置き換えようとした」と考えてもよいのではないかと思います。・・・これは、要するに、「理性が神の代わりになる」という考え方でしょう。

・つまり、ヘーゲルは「神様中心の考え方」をしましたが、カントは「神様ではなく自分中心の考え方」をしたということです。
(平たく言えば、「神様から与えられた言葉よりも、自分の考えの方が正しいと思った」ということです。)

真理の自分勝手な解釈

・このヘーゲルとカント考え方の違いは実に大きいと思います。

・そして、カントと同じような間違えは、信仰をしている仏弟子である私たちでも犯す可能性があることを知らなければいけません。

・それは、「真理の自分勝手な解釈」ということです。
・「真理を自分勝手に解釈して、それを、あたかも真理のようにして人に伝えれば、世の人を惑わすことになります。
・「真理の自分勝手な解釈をすれば、すぐに地獄に堕ちる」ということではありませんが、世の中を混乱させる危険性があることは間違いありません。

今回の結論

・私たちは、常に、「真理に忠実にあらんとする」ということを忘れてはいけないと思います。

SES011 天才教育『黄金の法』講座 第2章②「ローマ帝国の歴史的な意味」

 🙂 『黄金の法』第2章で説かれていること

・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。

・前回から、第2章を学んでいます。
・勉強の苦手な方が読むと、『黄金の法』には、学校の教科書のように「世界史についていろいろなことが書かれている」という印象を受けるかもしれません。
・しかし、『黄金の法』の第2章をよくよく読むと、しっかりと説かれているのは、① ギリシャ哲学、
② 古代ローマ帝国、
③ 近代の思想
の三点だけです。
(中世の歴史、つまり、BC500年~1500年ぐらいの歴史については、ほとんど触れられていません。)

・前回、お話をした「弁証法的発展」の話は、「2 ギリシャ哲学の本質」に関するお話でした。
・今回は、「3 永遠のローマ」のお話をします。

🙂 「永遠のローマ」の意味

・『黄金の法』で、『永遠のローマ』について説かれているということは、仏の世界計画のなかで、古代のローマ帝国が重要な位置を占めているということだと思います。

多様性の統合に成功したローマ帝国

・私が考えるに、その理由は、「ローマ帝国」は、世界史のなかで、最も「多様性の統合」に成功した国家である」ところにあると思います。
(ちなみに、ギリシャの都市国家は、ユートピアの理想の原型になるのだと思いますが、同族の民族の狭い世界でのユートピアです。)
(言いかえれば、ギリシャは調和的な金星型のユートピアで、ローマ帝国は、もっとダイナミックな発展的な地球型のユートピアのモデルです。)

・ローマ帝国の多様性の統合は次の三つの面で見られます。

① 皇帝の役割分担

・ローマ帝国は、カエサル、アウグスティウス、ティベリウスの三者が元老院との確執のなかで、つくり上げた帝国です。

・三者は、それぞれ自分の強みを生かして仕事をしましたが、それが、みごとに継承されてローマ帝国を築いています。
カエサルは、ガリアを占領するという軍事的な面が強く、創造者としての仕事をしました。
アウグスティウスは、表面は共和制で、実質帝政の建設という政治的な仕事をし、ローマ帝国の基盤をつくりました。
ティベリウスは、市民に不人気ながらも、財政や防衛ラインの確立という官僚的な仕事をきっちりとして、「ローマ帝国」を盤石なものにしました。

(この三人の仕事を、司馬遼太郎が語る革命を成就するために必要な三種類の人間と比較して考えると面白いと思います。)
(ちなみに、明治維新は王政復古と四民平等のサンドイッチ革命であることが特徴的ですが、ローマ帝国も、皇帝、元老院、市民と神様から成り立っている文明です。)

② それぞれの民族の役割分担

・古代ローマの最大の特色は、「占領した民族の仏性をリスペクトした」ところだと思います。
政治面では、ローマ主導で帝国を支配しましたが、軍事面では、地元の民族の力を大切にし、特にガリアの軍事力は大きな力となったと思います。
経済面では、ギリシャとユダヤ民族の力が発揮されましたし、学問や芸術に関しても、ギリシャ文明を継承しています。

③ 占領した地域の神様へのリスペクト

・また、ほんとうの意味でのリスペクトは、地元の神様に対するリスペクトです。
・地方政治においても、占領した民族の自主性を認め、生活スタイルは維持させました。
・つまり、「その地域の宗教まを排斥することはしなかった」ということです。
(この点で、一神教であるユダヤ教徒との対立は起きましたが、それも、ティベリウスが亡くなった以降の話で、カエサルなどはユダヤ人に大変人気のあったようです。)

『黄金の法』に説かれている内容

・『黄金の法』では、こうしたローマ市民の教養のバックボーンになっていた三つの思想が説かれています。

① ストア学派
・一つ目は、ストア学派です。
「心こそすべて」という哲学だと思います。

・マルクスアウレリウスやセネカなど政治の中心にいた人がこういった思想を提唱していたところに意味があると思います。

② プロティノスの哲学
・二つ目は、プロティノスの思想です。
本質重視の思想です。
(ギリシャ哲学を受け継いだ部分が大きいと思います。)

③ アウグスティヌスのキリスト教哲学
・三つ目は、アウグスティヌスの思想です。
神の国がほんとうの国という思想です。

・いずれの思想も、「現実よりも霊的なものを大切にする思想」で、現実的なローマ人を、絶妙なバランスで、「この世とあの世を貫く幸福」の修行に導いたのではないかと思われます。