SI030 投資と『黄金の法』第4章 - 空海と最澄に見る現代の市場

 🙂 空海と最澄

『黄金の法』の第4章の重要論点の一つは、「空海と最澄」です。

空海は、心の世界を探求して悟りを得ながら、大衆救済の心を失わすに、仏国土建設に貢献をしました。
・つまり、上求菩提・下化衆生という仏教の本質を体現したのです。

・一方、最澄は、当時の宗教エリートで、日本天台宗の開祖となった方ですが、空海に嫉妬し、仏教思想を曲げたところがあります。

空海と最澄の影響

・日本の国にとっての大きな問題は、「思想としては、空海の思想の方が正しかったのにも関わらず、最澄の方が人気があった」ということです。
(つまり、「最澄の間違った思想が広がった」ということです。)

・その影響は、現代にまで及び、最澄の思想を受け継いだような悪魔が今でも徘徊します。

 😐 現在の市場に暗躍する悪魔

・現在の市場の世界でも似たような傾向があります。

・市場と言うのは、ほんらいは、資本主義の発展のために神の御心を実現する場です。

・しかし、現在は、以下の二つの点で、悪魔が暗躍する場になっています。
(最澄の救済論には、安易な面がありました。)
(現在の市場にまん延しているのも、安易なお金儲け論です。)

① ギャンブル的な投機の世界
・一つ目は、投資が一攫千金を狙うようなギャンブルの場となっているということです。

・ほんらいの投資は、企業の発展を支援するためのお金の投入です。
・しかし、現在では、「投資の話」というと、詐欺の話と同一視する人も珍しくはありません。

② AIの動かす唯物論の世界
・現在の市場の主流は、AIによる売買です。
・AIはデータだけで動きます。

・しかし、世の中を動かしているのは人です。
・ビジネスの中心は人です。
・投資は、人を中心に考えるものです。
(具体論で言えば、企業を判断する一番の材料は経営者と経営者がほんとうに持っている理念です。)

・人は、統計学では動きません。
・人の心は、AIではわかりません。

・一応、現在の市場と最澄の思想の類似性について述べておくと、どちらも、本質論や人の努力を否定し、楽をするための方法論を重視する傾向があります。

 

 🙂 ほんらいの市場を取り戻すために - 私たちの使命

・現在の市場は、自由主義の限界を示しています。

・エル・カンターレ文明の建設に向けて、私たちは、ほんらいの市場を取り戻す必要があります。

・しかし、AI主導の市場、マネーゲームの場となっている市場が間違っているからと言って、現在の市場を全面的に否定してはいけません。
(全面否定は、先祖帰りを生むだけです。)

・そうではなくて、見識の高い人間が発言力、影響力を強くするように努力すべきです。
・その方法としては、次の三つのことが考えられます。

① 信仰者が成功する
・成功したい人は、成功者の言うことしか耳を傾けません。

見識の高い人間が成功して、発言力、影響力を強くするのが、一番の改革法です。

・ほんらいは思想が世の中を動かすのですが、思想だけでは影響力が出ないのが世の中の常です。
(空海的に、思想と行動が一致する人間が必要です。)
(さらに、それを後世にまで伝える人も必要です。)

② 植福の精神、投資の精神を広める
・発展が好きな方は、どんどん発展すべきです。
(世の中が認めるまで発展をすることが必要です。)

・そして、世の中に対する投資として無私の植福をすすめることです。

・『植福功徳経』には、「功徳を求めぬ植福こそ、無限の功徳の始まりなり」と説かれています。

③ 嫉妬心と戦う
・現在、資本主義の精神の発達を邪魔しているのは嫉妬心です。

・最澄が人気があったのは、結果平等の世界だからです。
・結果平等の世界は、怠け者を生み、停滞の社会をつくります。

・愛ある人は、結果平等の世界を好む傾向があります。
・この悪しき傾向性を打破するためには、弱者を愛するだけではなく、成功者を祝福する傾向を身につけることです。

結論

縁起の理法は正確に働く。
安易な思想にとびつかない。

 

 

 

 

 😐 5月以降の投資戦略につてい

市場の変調について

・現在、日本の株式市場は以下のような変調をきたしています。

① 経済指標と乖離した日経平均株価
・経済指標は不況を示していますが、日経平均株価は上昇しています。

② TOPIXと日経平均株価の乖離
・本来、同じ動きを示すはずの、TOPIXと日経平均株価の動きが乖離しています。
(TOPIXは下降傾向を示していますが、日経平均は上昇傾向にあります。)

市場の変調の理由

① ヘッジファンドによる株価のつりあげ
・ファスト・リテイリングなど、一部値がさ株の動向が異常です。
・その原因は、「短期筋のヘッジファンドによる株価のつりあげ」と考えられます。

② 日銀のETF買いの効果
・現在、日本の株式市場の売買高は著しく減少しています。
・日銀の購入が株価を決めている大きな要因になっています。

・つまり、現在の日経平均株価はバブルです。

今後の予想

・今後の可能性は次の通りです。

① このままバブル - 20%以下
・昨年の2月からの株価の暴落を予想したガン・トラックは、「現在の株価の状態は、昨年1月(暴騰した)によく似ている」と言っています。
・現在の株価が最高値である可能性は高いと思われます。

② 一旦調整 - 40~50%、長期下落トレンド - 20~30%
・現在が、高値であるとすると、一旦調整か、ここから下落のどちらかです。

・アメリカの景気後退は、「年末から来年にかけて」という考え方が一般的です。
・5月の株価を決める要因となる、各企業が発表する2020年度3月期の業績予想は低いと予想されます。

・一旦調整して、年末ぐらいから本格的な下落というのがメインシナリオです。

今後の戦略

・今年のここまでの予想ははずれ、利益が出ていない状態です。
・現在の戦術として三つ考えられます。

① リスク回避の一部撤退
・大きなリスクを回避するために一部撤退する

② 危機はチャンスととらえ買い増し
・今が、日経平均の最高値と信じ、勝負をかける

③ 長期戦でのぞむ
・どちらでもよいように長期戦でのぞむ
(たんたんと少しづつ買い増しを続ける)

・5月のどこかで、はっきりとした下落トレンドが出てくる可能性があります。
・それまでは、①、③を合わせた長期戦対応にします。 

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