SI002 今年の株価・経済の展望 - 三つ(+α)のシナリオ

・新しい年が始まりましたので、今年の株価の展望をします。

1 かなり確かなこと

株価の下落トレンドが続く確率は90%以上です。
(下に書きますように、FRBが金融緩和に舵を切ったようですので、実際に出てくる姿は乱高下になります。)

・年末の一般ページの記事でも紹介しましたが、下落要因は以下のとおりです。
① 世界の景気減速と円高
年初から円高に向かう確率はかなり高いです。
(上の文は、実は、年末に書きましたが、すでに円高になっています。)
⓶ 米中貿易戦争
(2月末が交渉期限です)
③ 政治の不透明要因
(ブレグジット、EUの崩壊傾向)

2 株価が上昇する可能性

・株価が上昇するとすると、その要因は以下のとおりです。

① FRBの金融緩和
世界の景気が持ち直すとしたら可能性があるのはアメリカだけです。

・トランプ大統領の政策は(株価に関しては)限界だと思います。
(というか、経済アナリストが考えているほど、トランプ大統領は株価のことを気にしていないと思います。むしろウォール街と戦っているところがあります。ここが安倍さんとの大きな違いです。)

FRBが再び市場にお金を供給し始めると、株価は一時的には持ち直しをします。
(市場<マネーゲームをしている人>はこれを催促しています。)
(現在のNYダウの株価の暴落は市場の催促と言っている人も多いです。)
(昨年の2月の株価暴落時にFRBは、ステルスQEといって、みんなに見えない形で金融緩和を行いました。)
(しかし、今回、これをやるとバブルになります。そのあとに大不況がくる可能性が高いので常識的にはやらないと思います。)
(「前科をとる」か、「良識を信じる」かです。)

・FRBは金融緩和の方に舵をきったようです。

⓶ 政治の不透明要因の払しょく
市場は米中貿易戦争が激しくならないことを期待していますが、その可能性はかなり低いと思います。
(北朝鮮とのこともありましたので、「絶対にない」とは言えません。)
・もしも、中国が、世間にわからないような形で貿易戦争の敗北を認めることがあれば、株価は一時的には持ち直します。
(この場合は、習近平の国内での立場がかなり危うくなります。)
(中国が撤退をはじめれば、その後にデフレリセッションが起きると考えられます。)

・イギリスのEU離脱問題も大きなテーマです。
・これに関しては、回避される可能性もそこそこあるような感じがします。
(私の手元にある情報量が足りません。)
(あるいは、先が見えて何かをしている人がいないのかもしれません。)
(一時的に回避があっても、問題を先送りするだけなので、一時的な上昇要因にしかなりません。)

3 考えられるシナリオ

三つのシナリオ

・以上のことを考えると、三つの下落シナリオが考えられます。
(FRBが金融緩和に舵をきったとすると第2のシナリオが80~90%、バブルが起きるのが10~20%です)

① 1月から大暴落が始まる
・一つ目は、「1月から大暴落が始まる」というものです。
・FRBが金融緩和に舵を切ったのであればこの可能性はなくなります。

⓶ 年初に乱高下したあとに、年後半以降に大暴落がくる
・第一四半期は、「米中交渉期限」、「円高(日米通商交渉)」、「ブレグジットの期限」とイベント目白押しですので、この可能性が一番高いと思います。

(年前半の日経平均の予想は18,000~21,500円の乱高下)

③ 低空飛行したあと、年後半以降に大暴落がくる
・ヘッジファンドは売買で利益をだしているので、常識的には、狭いレンジの動きは考えにくいです。
(この可能性も考えにくくなりました。)

・しかし、著名投資家のレイ・ダリオは、今度来る景気後退は、今までと違って、「だらだらとした景気後退になる」と予想しています。
(通常、株価はドスンと下げて、だらだら上がります。今回は、だらだら下げが長い間続くというものです。)

・したがって、+αのシナリオして、長期にわたってだらだら下げる大暴落という可能性もあります。
(というか、この可能性はかなり高いかもしれません。)
(この場合は、短期的には、日経平均で500~1000円ぐらいの乱高下がしばしば起きることが予想されます。)

上昇シナリオ

・日銀もFRBも「あとは野となれ山となれ」の感じで、上昇の可能性もでてきましたが、たとえ一時的に上昇しても、その先に大暴落がくるのは間違いないです。

 🙂 今月の市場の展望と投資戦術

市場の展望

・FRBが金融緩和に踏み切ったので株価は一時的に上昇します。
(残念ですが、どれくらいまで上昇するかは、はっきりはわかりません。)
(円高に向かうことや、その後のことを考えると日経平均の上りはたいしたことがないような感じがします。21,000円くらいの可能性が60~70%くらい。)
・日米通商交渉が始まり、米中貿易戦争が本格化することが明らかになれば、暴落します。
・日米通商交渉も米中貿易戦争も2月であることが予想されます。
・さらに2月は決算の関係などで、円高、来年の日本企業の減益予想などで、株価の下落要因が重なります。

・そこで、今月のメインシナリオは日経平均19,000円~21,000円の乱高下です。

投資戦術

① 2月の暴落に備えて、持ち株数を増やす
・大きく下がった時に買い増しをする。

⓶ 日経平均の大きな下げがあったときは、それなりにダブルインバースの株を売って利益を確定する

③ ただし、円高要因で日経平均が下げたときは、それほど利益確定はしない。

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