DHS232a 戦争の真実と中道からの発展②a 勇敢さと慎重さ

2 中道からの発展

・本論では、「人類の秘密」という大げさな題をつけていますが、神様が考える真なる発展への道を仏教の言葉で表すと「中道からの発展」となります。

・ナポレオン戦争に関してもこのことが勝敗を決める要因になっています。

【勇敢さと慎重さ】

・前回、「ナポレオンは守りに弱かった」というお話をしました。

・中道からの発展にはいろいろな面がありますが、その一つは攻めと守りの中道です。

・人生であろうが、企業活動であろうが、国家間の戦争であろうが、勝利するには攻めと守りの中道が必要です。

・プラトンは、優秀なるリーダーの資質として「勇敢なる性格」と「慎重なる性格」の二つをあげています。

・このどちらの資質が欠けていても組織を発展に導くことはできません。
・「勇敢なる性格」の持ち主に「慎重さ」が欠けていれば、その勇敢さを誇示するために無用の戦いを起こすことになります。
・「慎重なる性格」の持ち主に「勇敢さ」が欠けていれば、戦いに踏み切ることができずに敗れていくことになります。

・しかし、現実問題として、この両方に優れている人間というのはなかなかいないものだと思います。

・だからこそこうした人材がいれば、それは組織の宝となるのだと思います。

・具体例としては、日本の歴史においては、武田信玄がこの勇敢さと慎重さを兼ね備えた人間だという話があります。
・「戦争と平和」では、ロシアの最高司令官のクトゥーゾフや主人公の一人のアンドレイが勇敢さと慎重さを兼ね備えた人間として描かれています。

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