🙂 『黄金の法』の第3章の要点
・この記事は、シリーズSES「天才教育『黄金の法』講座」の記事です。
・前回から、第3章を学んでいます。
・第3章の中心テーマは以下の通りです。
① 空の思想と八正道
・空は大乗仏教の中心的な考え方です。
・空の境地に至るには八正道の実践が必要です。
② 縁起の理法
・空は霊的に理解するしかありませんが、この世的には、努力論、幸福論として縁起の理法の方が理解しやすい内容だと思います。
③ 菩薩への道としての六波羅蜜多
・救済する側の人間の修行方法のとして六波羅蜜多があります。
④ 儒教の思想
・主は、「孔子の儒教がなければ、中国の歴史の半分ぐらいはなくなる」と説かれています。
・中国の歴史は、世界仏国土建設に向けて大切な視点です。
⑤ 老荘思想
・宏洋さんの件があって、荘子の思想をどのように考えるかは、ユートピア建設にとっても大きな問題だと思います。
⑥ 諸子百家の思想
・自由主義と多様性の統合が未来社会の一つのテーマです。
・中国の諸子百家の思想から学ぶべきところも多いと思います。
・今回は、2番目の「縁起の理法」について考えます。
🙂 努力論としての「縁起の理法」
縁起の理法の三つの観点
・「縁起の理法」は、次の三つの観点から考えることができます。
① 努力論、幸福論
・「努力をすれば幸福になる」という人間から見た観点です。
② 空間論
・重々無尽の空間論から見た「縁起の理法」です。
③ 宇宙を貫く理法
・①の時間論、②の空間論をあわせた、「宇宙を貫く理法」としての縁起の理法です。
・今回は、3番目の「宇宙を貫く理法」としての「縁起の理法」を考えます。
宇宙を貫く理法としての縁起の理法
・「宇宙を貫く理法」としての「縁起の理法」を見抜くことがでれば、神様の世界に入ることができます。
・その理由は三つあります。
① 神様の創られた世界の秘密を知る
・「信仰を深めるために」では、次のように説かれています。
「宇宙のなかに、魂の親からの系統樹があって、エネルギーが、いろいろとつながっているのだ。網の目のようにできているのだ。『インドラの網』というか、宝の網の目のように、いろいろな魂が全宇宙でつながっているのだ」というところまで分かったら、要するに、神様の仲間入りなのです。
(宇宙の次元構造を、生きた次元構造として理解できれば神様の仲間入りです。そのポイントは、生命の大樹の理解と弁証法的発展の理解だと思います。)
② 智慧を得る
・『心の挑戦』では、次のように説かれています。
もともと魂のなかには、神的なものがあるけれども、宇宙の理法を見抜いて、その理法に沿って最高の生き方をしたならば、最高の霊格を持った存在となることができるーこれが仏教の思想なのです。(p42)
・「智慧を得る」とは「縁起の理法」を見抜くということです。
③ 悟り
・『悟りの挑戦下』では、次のように説かれています。
前章の「無我とは何か」、「空と縁起」は、それぞれ難しい内容を含んでいると思いますが、一回読んでスパッとわかるなら、それはもう悟りを開いたということであって、わからないからこそ勉強と精進が必要になるのです。(p174)
・「縁起の理法」は、単なる努力論ではなく、禅定によって得られる智慧(=修慧)でもあると思います。
・修慧に関しては、『沈黙の仏陀』で、次のように説かれています。
その日学習したこと、説法で聞いたこと、あるいは真理の書籍で読んだことについて、繰り返し繰り返し、いつも学びを深め、それについて深く考えていきます。その深く考える習慣を、禅定の状態、あるいはリラックスした瞑想状態でずっと続けていき、そうした習慣を築いていくと、その実践のなかに智慧が習慣性までに高められてくるのです。-これを修慧というのです。(p169)