SG006 『黄金の法』第5章 思想と文明の弁証法的発展

・この記事は、シリーズSG「絶対信仰を目指すための『黄金の法』の読み方」の記事です。

・今日のテーマは、「第5章 思想と文明の弁証法的発展」です。

  😐 8人の預言者の意味

『黄金の法』の第5章は、預言者の歴史が説かれています。
・第5章では、後世に語り継ぐべき人々ということで、8人の預言者の歴史が説かれています。
・正直に申し上げると、私には、「なぜ、この8人の預言者なのか」という理由がよくわかっていません。

・確かなことは、「“その8人の預言者が出た時代と地域”が、世界の文明の発信地になっている」ということです。

・具体的には、古代では、ギリシャ、イスラエルが、中世以降ではヨーロッパ、中東が、そして、これからの時代は、日本が世界文明の発信地になると考えられます。

・そして、8人の預言者の思想は、文明の創造において大きな役割を果たした」ということです。

 🙂 8人の預言者の思想と文明の特徴

具体的に、8人の預言者の思想と、文明の特徴、それが、現代にどのような影響を及ぼしたのかを整理します。

① ゼウスとアポロン
・はじめに説かれているのが、古代ギリシャのゼウスとアポロンです。

・ゼウスとアポロンは、天上界から啓示を受けて、祭政一致の国家運営をしていました。
・古代ギリシャは、私たちのユートピアの原点になっているかもしれません。

② モーゼとエリア
・次にでてくるのは、ユダヤ教のモーゼとエリアです。

・ユダヤ教の特徴は、一神教であり、長所としては信仰心が強いのですが、短所として、その排他性ゆえに、戦いが絶えないことです。

・現在でも、ユダヤ教にかかわる戦争の懸念は続いています。

ユダヤ教の持つ「強さ」は見習わなければいけないと思いますが、そこに愛がないと大きな混乱と破壊を生むことには注意が必要です。

③ イエス・キリストとムハンマド
・中世以降の世界の歴史を先導したのは、キリスト教と回教でしょう。

キリスト教徒と回教の軋轢は今も大きな問題です。
(結局、「この世とあの世の関係」「何を信じるか」ということだと思います。)
(キリストは、あの世の幸福を中心に説きました。回教は、この世の勝利も目指しています。)

④ 内村鑑三と谷口雅春
・日本に生まれた預言者としては、内村鑑三と谷口雅春が説かれています。
(日本に生まれた数多くの光の天使のなかで、なぜ、この二人が、特に、後世に伝えるべき聖人であるのかはよくわかりません。)

・二人の特徴を確認しておきます。

・内村鑑三は、日本に、キリスト教を広める使命を持って生まれた預言者です。

・谷口雅春は、光一元の思想のもとに発展を説きました。
・また、経典伝道や海外へ教えをひろげたことは、幸福の科学の伝道の参考になった部分も大きいと思います。

 🙂 世界文明の弁証法的発展

・8人の預言者とみて、感じるのは、世界文明は様々な形で弁証法的に発展をしているということです。
・いかにそれを整理します。

① 思想と行動
(理想と現実の戦い)

・古代においては、ギリシャは霊界思想が中心の文明でしたが、ユダヤ教は現実に国家を打ち立てる動きが中心でした。
(古代ギリシャは繁栄は、少数の人間の繁栄でした。)
(国家が広がりを見せた古代ローマの繁栄は、奴隷制や貧富の格差のもとに成り立っていました。)
(言いかえれば、いろいろな戦いも起きていました。)

・中世以降では、キリスト教は思想が中心でしたが、イスラム教には聖戦という概念が強くあります。

② 東洋文明と西洋文明
・エル・カンターレ文明は、東洋文明と西洋文明の統合が一つのテーマですが、内村鑑三の思想は、東洋の地にキリスト教の思想を持ち込んだ動きです。

③ 知育と徳育
・谷口雅春の成長の家は、経典伝道により教えをひろげつつ、宗教的思想とこの世の発展に結びつけました。

 

 

SD005「絶対信仰を目指すための『正心法語』の読み方⓹ 無我の心、空の心」

・この記事は、シリーズSD「絶対信仰を目指すための『正心法語』の読み方」の記事です。

 🙂 次第説法の三つの論点

・『仏説・正心法語』の四つめの経文は、「目覚めの言葉・次第説法」です・

・ここでは、次の三つの論点について説明します。

① あの世がほんらいの世界
・次第説法は、ほんらいの世界である天国に還るための説法です。

② 邪見・我見を知る
・反省の第一の関門が「正見」です。
・その逆が、邪見、我見です。

③ 無我の心、空の心
・無我の心、空の心を持つことができれば、高級霊界に還ることができます。

 🙂 あの世がほんらいの世界

・次第説法は、「あの世の世界に目覚めよ」という目的で説かれています。

・これは、単に「あの世の世界がある」ということを知るだでではなく、「あの世の世界がほんらいの世界である」ということを知ってほしいということでもあります。

「この世の世界」と「あの世の世界」

・ここで「この世の世界」と「あの世の世界」について整理します。

① この世の世界
・肉体中心の狭い世界です。
・私たちの「苦しみ」の原因は、この世の世界にとらわれている(しばられている)ことにあります。

② あの世の世界

・あの世の世界は、心の世界です。
・心の世界は無限に広がっている世界です。

・心の世界を生きるときに、私たちは自由の幸福を手にいれることができます。

  😐 苦しみの原因は我見・邪見

・つまり、私たちが苦しんでいるのは、「この世の世界がほんとうの世界だ」という間違ったものの見方をしているからです。

・言いかえれば、唯物論が「苦しみ」の原因です。

・しかし、「邪教や我欲の強い人が社会に対して悪影響を与えている」ということは、ピンときても、「まじめな唯物論者が悪である」という考え方にはピンとこない方も数多くいると思います。

・その点を整理しておきます。

① 人間には我欲がある
・人間は弱いものです。
・すべての人間には我欲があります。

② 我欲は苦しみを生む
失敗すれば、劣等感で苦しみます。
成功すれば執着が出てきます。慢心します。
(どんな人間でも、健康でも、お金でも、人間関係でも与えらえているものは当たり前と思うようにできています。)

③ いい人、悪い人は、人・時・所によって変わってくる
・具体例としては、民主党で首相になった方を思い描くとわかりやすいと思います。
・偉くなるまえは、まじめで、勉強もできて、「いい人」だったんだと思います。
・しかし、どこかで魔が入ってきました。

④ 悪を修正するには宗教心が必要
魔の侵入を防ぐには、宗教的素養が必要なのです。

 🙂 無我の心、空の心

・魔の侵入を防ぐのが、「無我の心」「空の心」です。

・繰り返しになりますが、人間は失敗しても、成功しても、どうしてもものごとに執着するようになります。

幸福のもとが「苦しみのもと」になるのです。
・お金がなかったり、人から悪く言われれば、「苦しみ」を感じます。

・しかし、お金や人の評価を手に入れれば、それを失う不安がでてきます。
お金を失ったときの苦しみは、お金がなかったときより大きくなります。

・私は、スポーツ中継が好きで、よく見ます。
・プロ野球などを見て、いつも不思議に思うのは、「ひいきのチームに大金をつぎ込んで応援をして、負けるとやけ酒を飲んだり、翌日の仕事に差し支えるほどの気分を悪くしている人がたくさんいる」ということです。
(やけ酒を飲む人のことが不思議なのではありません。私もその気持ちはわかります。)
(そうした気持ちになる「心の不思議」のことを言っているのです。

・執着をしていれば、この世で苦しんで、あの世でも地獄に堕ちます。
よいことは何もありません。

・それがわかったら、「空の心」「無我の心」を求めて「悟りの道」に入ることです。

具体論

・「空の心」「無我の心」を手に入れる方法は、「八正道」の実践です。
「八正道は難しい」と考えている方に、実践のヒントを差し上げます。

・それは、「心の習慣化」ということです。
・私たちは、たまには、「この世は仮の世だ」と思うことはできます。
・しかし、いつしか、「この世が実在」という勘違い(邪見)におちいっています。
(「何かに執着をしている」ということです。)

・しかし、毎日毎日、曇りをとって、「この世は仮の世界」と言い聞かせていると、だんだん思えるようになってきます。

当サイトの提唱は、「真理生活の習慣化」です。

 

 

 

 

SI030 投資と『黄金の法』第4章 - 空海と最澄に見る現代の市場

 🙂 空海と最澄

『黄金の法』の第4章の重要論点の一つは、「空海と最澄」です。

空海は、心の世界を探求して悟りを得ながら、大衆救済の心を失わすに、仏国土建設に貢献をしました。
・つまり、上求菩提・下化衆生という仏教の本質を体現したのです。

・一方、最澄は、当時の宗教エリートで、日本天台宗の開祖となった方ですが、空海に嫉妬し、仏教思想を曲げたところがあります。

空海と最澄の影響

・日本の国にとっての大きな問題は、「思想としては、空海の思想の方が正しかったのにも関わらず、最澄の方が人気があった」ということです。
(つまり、「最澄の間違った思想が広がった」ということです。)

・その影響は、現代にまで及び、最澄の思想を受け継いだような悪魔が今でも徘徊します。

 😐 現在の市場に暗躍する悪魔

・現在の市場の世界でも似たような傾向があります。

・市場と言うのは、ほんらいは、資本主義の発展のために神の御心を実現する場です。

・しかし、現在は、以下の二つの点で、悪魔が暗躍する場になっています。
(最澄の救済論には、安易な面がありました。)
(現在の市場にまん延しているのも、安易なお金儲け論です。)

① ギャンブル的な投機の世界
・一つ目は、投資が一攫千金を狙うようなギャンブルの場となっているということです。

・ほんらいの投資は、企業の発展を支援するためのお金の投入です。
・しかし、現在では、「投資の話」というと、詐欺の話と同一視する人も珍しくはありません。

② AIの動かす唯物論の世界
・現在の市場の主流は、AIによる売買です。
・AIはデータだけで動きます。

・しかし、世の中を動かしているのは人です。
・ビジネスの中心は人です。
・投資は、人を中心に考えるものです。
(具体論で言えば、企業を判断する一番の材料は経営者と経営者がほんとうに持っている理念です。)

・人は、統計学では動きません。
・人の心は、AIではわかりません。

・一応、現在の市場と最澄の思想の類似性について述べておくと、どちらも、本質論や人の努力を否定し、楽をするための方法論を重視する傾向があります。

 

 🙂 ほんらいの市場を取り戻すために - 私たちの使命

・現在の市場は、自由主義の限界を示しています。

・エル・カンターレ文明の建設に向けて、私たちは、ほんらいの市場を取り戻す必要があります。

・しかし、AI主導の市場、マネーゲームの場となっている市場が間違っているからと言って、現在の市場を全面的に否定してはいけません。
(全面否定は、先祖帰りを生むだけです。)

・そうではなくて、見識の高い人間が発言力、影響力を強くするように努力すべきです。
・その方法としては、次の三つのことが考えられます。

① 信仰者が成功する
・成功したい人は、成功者の言うことしか耳を傾けません。

見識の高い人間が成功して、発言力、影響力を強くするのが、一番の改革法です。

・ほんらいは思想が世の中を動かすのですが、思想だけでは影響力が出ないのが世の中の常です。
(空海的に、思想と行動が一致する人間が必要です。)
(さらに、それを後世にまで伝える人も必要です。)

② 植福の精神、投資の精神を広める
・発展が好きな方は、どんどん発展すべきです。
(世の中が認めるまで発展をすることが必要です。)

・そして、世の中に対する投資として無私の植福をすすめることです。

・『植福功徳経』には、「功徳を求めぬ植福こそ、無限の功徳の始まりなり」と説かれています。

③ 嫉妬心と戦う
・現在、資本主義の精神の発達を邪魔しているのは嫉妬心です。

・最澄が人気があったのは、結果平等の世界だからです。
・結果平等の世界は、怠け者を生み、停滞の社会をつくります。

・愛ある人は、結果平等の世界を好む傾向があります。
・この悪しき傾向性を打破するためには、弱者を愛するだけではなく、成功者を祝福する傾向を身につけることです。

結論

縁起の理法は正確に働く。
安易な思想にとびつかない。

 

 

 

 

 😐 5月以降の投資戦略につてい

市場の変調について

・現在、日本の株式市場は以下のような変調をきたしています。

① 経済指標と乖離した日経平均株価
・経済指標は不況を示していますが、日経平均株価は上昇しています。

② TOPIXと日経平均株価の乖離
・本来、同じ動きを示すはずの、TOPIXと日経平均株価の動きが乖離しています。
(TOPIXは下降傾向を示していますが、日経平均は上昇傾向にあります。)

市場の変調の理由

① ヘッジファンドによる株価のつりあげ
・ファスト・リテイリングなど、一部値がさ株の動向が異常です。
・その原因は、「短期筋のヘッジファンドによる株価のつりあげ」と考えられます。

② 日銀のETF買いの効果
・現在、日本の株式市場の売買高は著しく減少しています。
・日銀の購入が株価を決めている大きな要因になっています。

・つまり、現在の日経平均株価はバブルです。

今後の予想

・今後の可能性は次の通りです。

① このままバブル - 20%以下
・昨年の2月からの株価の暴落を予想したガン・トラックは、「現在の株価の状態は、昨年1月(暴騰した)によく似ている」と言っています。
・現在の株価が最高値である可能性は高いと思われます。

② 一旦調整 - 40~50%、長期下落トレンド - 20~30%
・現在が、高値であるとすると、一旦調整か、ここから下落のどちらかです。

・アメリカの景気後退は、「年末から来年にかけて」という考え方が一般的です。
・5月の株価を決める要因となる、各企業が発表する2020年度3月期の業績予想は低いと予想されます。

・一旦調整して、年末ぐらいから本格的な下落というのがメインシナリオです。

今後の戦略

・今年のここまでの予想ははずれ、利益が出ていない状態です。
・現在の戦術として三つ考えられます。

① リスク回避の一部撤退
・大きなリスクを回避するために一部撤退する

② 危機はチャンスととらえ買い増し
・今が、日経平均の最高値と信じ、勝負をかける

③ 長期戦でのぞむ
・どちらでもよいように長期戦でのぞむ
(たんたんと少しづつ買い増しを続ける)

・5月のどこかで、はっきりとした下落トレンドが出てくる可能性があります。
・それまでは、①、③を合わせた長期戦対応にします。 

SG005 『黄金の法』第4章 神々の集う国・日本の使命

・この記事は、シリーズSG「絶対信仰を目指すための『黄金の法』の読み方」の記事です。

 🙂 神々の集う国・日本の使命

・今日のテーマは、「第4章 神々の集う国・日本の使命」です。

・『黄金の法』の第4章は、日本の歴史が説かれています。
・今日は、その重要論点を二点紹介します。

① 神様中心の考え方
・人間のほんらいの考え方です。
この常識を取り戻すことが、幸福の科学の目的です。

② 日本の使命
・どちらかというと、欧米は個人主義です。
・日本の役割は、国家のあり方のモデルとなることだと思います。
(神様中心の考え方を社会の常識にするには、理想国家という環境が必要です。)

 🙂 神様中心の考え方

「神様中心の考え方」のお話をします。

日本の国は、神様によって治められてきました。

『黄金の法』には、次のように説かれています。

神代の時代は、天上界からの神示を受けて、次期政権担当者が選ばれたのです。しかも、国王の地位も終身制ではなく、その人の心に邪心や欲心が出てきた場合には、天上界からの神示が下って交代させられました。祭政一致とよく言いますが、当時は霊能者の数も多く、また、人々から大変な尊敬を受けていたのです。普通は、最高の霊能者が統治者となり、神示を仰ぎつつ、国政を取り仕切っておりました。(p200)

神様中心の考え方は、ほんらいのあり方です。

・しかし、現代では、神様の存在がないがしろにされ、間違った考え方が横行しています。
・現代の常識は、ほんとうの常識ではありません。

・非常に危険なのは、私たち自身も、どれぐらい間違った常識に染め上げられているのか、自分で判断ができなくなっていることです。

・自我我欲が常識の世界のなかで生きていると、自分中心の考え方が当然に思えてきます。
現代社会では、良心がマヒしてきます。
(この事実に気がつくことがすごく大切だと思います。)

(社会全体の悪いところを見つけるだけではなく、真理を知っている人間が、「自分の良心がどれくらいマヒしているのか」を知ることにより、社会への啓蒙ができるようになるのだと思います。)

結論1

・したがって、世の中を変えるには、自らの自己変革と社会改革について粘り強く取り組んでいくしかないと思います。

 🙂 日本の使命

・二つ目の論点は、「日本の使命」ということです。

・神々が集う国の使命は、ユートピア建設です。
ユートピア建設の最終章は、エル・カンターレ文明の実現です。

・したがって、これまでの歴史は、主がお仕事をするための「種まきの時間」であったということも言えると思います。
・つまり、「『黄金の法』には、エル・カンターレ文明の種が説かれている」という読み方もできるということです。)

エルカンターレ文明は、東洋文明と西洋文明の弁証法的発展によって実現します。
(「東洋文明と西洋文明のよいところが統合される」ということです。)

・東洋文明のよいところは、秩序であり、欠点は、科学技術の発達の遅れでした。
・西洋文明のよいところは、個人主義・自由であり、欠点は、心の教育(思想)の不十分さでした。

・『黄金の法』では、日本の歴史における自力思想、他力思想、秩序社会、実学の指導者たちの姿が説かれています。

聖徳太子は、仏教思想を取り入れつつも、秩序のある政体をつくり上げました。(p209)
空海は、仏の大きな世界観を呈示しつつ、実学的発展にも貢献をしました。(p220)
鎌倉時代においては、日蓮の自力思想親鸞の他力思想がともに発展しました。(p233,245)

(『黄金の法』には、説かれていませんが、「明治維新は、東洋文明西洋文明の出会いの場」と言われています。)

・これらの思想が、時代を越えて受け継がれ、エル・カンターレ文明の実現へとつながってゆくものと考えられます。

結論2

・「日本人としての、私たちの仕事には、日本史数千年の重みがある」ということです。
(人類としては、数百万年、あるいは数億年の重みがありますが、実感するのは無理なような気がします。)