【ナポレオンの弱点】
・前回、「フランス軍は進撃の時には一体であったが、モスクワ占領後にバラバラになった」というお話をしました。
・この事実は、ナポレオンの二つの弱点を現しています。
・一つ目は、「ナポレオンは進撃に強いけれど撤退には弱い」ということです。
・「攻めは強いが守りは弱い」というのは発展的タイプの人間にはよくあることです。
・企業には発展タイプの人間が多いので、小さな企業が倒産する時は、「発展がうまくいかないのではなく、撤退すべき時に撤退できない」ということがよくあります。
・ナポレオンの弱点の二つ目は、「ナポレオンは戦闘には強いが兵站のような長期戦略にうとい」ということです。
・フランス軍の兵士がモスクワに入って掠奪をはじめたのは飢えと寒さのせいです。
・ナポレオンは「ロシア軍はすぐに降伏をする」と予想をしていて、兵站や寒さ対策を十分にしていませんでした。
・戦闘に強い人間は力頼みになりがちで、危機管理とか、長期戦の準備をしっかりとしない傾向があります。
・結論的には、ナポレオンは「守りが弱かった」ということになると思います。
【中道からの発展】